壁殴代行投資顧問(過去回顧)

証券会社の10年間 古いエントリーからどうぞ twitter @PunchingWallAgt

W先輩と2人

実は、W先輩も辞めようとしていた。

厳密に言うと、私もやめようとした。

 

1年生から辞表を出した。

通らない、しまいには破られる始末。

仕方がないので人事部に行った。。

会話が通じない。しかも人事部が支店長にちくる!

 

でまた恫喝された。

何度も軟禁された。下手すると二時間立たされたりとか。

何度もトイレで泣いた。壁を殴った。

壁ドンの元祖は俺や。

 

で、Wさんと一緒に人事部と支部長、重役の元に行った。

でまた叩かれる。

 

当時の若手から「労働組合」と揶揄された。

でも、悪いことでもなかった。

他支店が19時に若手解散のルールができたり、

大量のDMや電話セールスを許可する動きが

できた!!!!!

 

無茶苦茶うれしかった。

でも辞表は通らない。

Wさんは、強硬手段に出始めた。。。

研修担当は人殺しだ

Zさんが辞めるトドメは、私が入社した当時の研修担当だ。

相当恫喝して机たたいて椅子を投げたらしい。

四季報は飛んでたけど、椅子投げたらいかんですな。

 

その研修担当は知識もZさんより劣るけど、

その証券会社で研修やってます、

ちなみに、私の10億の件でほめられたそうです。

お前はナンもしてないっつうの。死ね。

 

さて、Zさんが辞めた半年後。

若者はWさんと私だけになった。

2年生と3年生時に、新入生が来たのだが、

評判が悪い支店として有名で、両方逃げてしまった。

私ももう少し庇ってやれたと思う。後悔している。

Zさんとの別れ

3年生になった。Zさんが8年生、Wさんは4年生

 

Zさんが、支店長室に呼ばれている。

Zさんはセールス向きじゃなかった。

理論派なので、ここぞというときの押しが弱かった。

で成績もWさんや俺よりも、芳しくなかった。

 

支店長室に連行された後、地域支部の部長が来て、

退職をすすめたそうだ。

 

事務は余ってるから、お前は内部に

入れない。今すぐに出ろと。

 

上司を殺したくなった。

電話セールスができたのも、新規開拓のイロハを

教えてくれたのも、Zさんだった。

表彰されたとき、社長や重役の前で「この賞は私ではなく、教えてくれた

ZさんとWさんの賞です」と言ったのに。

なぜ辞めさせるのか疑問だった。

中年の回転売買しかしていない老害証券マンや、元犯罪者が

たくさんいるのに・・・・

 

3人で酒を飲んで、寮に帰る途中マジで泣いた。

Zさんは、一ヵ月後に退職した

初めての億

Wさんは押しが強く、トークを教えてもらった。

あと、大学でバフェットを勉強していたらしい。

米国株バークシャー・ハサウェイが好きだった。

 

Zさんは、大学で証券の価格決定について論文を

書くくらいのエリートだったらしい。知識を教わった。

 

この二人の存在は大きかった、

大きい見込み先があれば、嫌味を言われながらも、

どうしたら、納得して買ってもらえるか、俺のことなのに議論してくれた、

おかげで、まずは投信で、億単位で取引を決めることが出来た。

そのお客さんは大手の某支店に不満があったそうだ。

俺の話を1年間聞いて、よく勉強していると思ったらしい。

最終的に関係者と法人でで合計10億近くになった。

2年生の終わりのことである。

 

入社時に20万のスーツを着て飛び込み営業をしていた。

一ヶ月でダメにしてへこんだので、それ以来スーツは

スーパーで1万円以下のを買っている。

 

話が変わったが、その10億近い件で表彰された。

当時の写真を手元に残してるが、

表彰式で、間違いなく俺が一番地味だった。

1万円くらいのスーツに、500円の白いワイシャツと500円のネクタイ。

でもこれで表彰されたことが、WさんとZさんのおかげで取れた

勲章なんだと思う。

 

成果

徐々に、成果が上がり始める。

 

特に、法人個人問わずむちゃくちゃな取引を

させられているところは、

WさんとZさんの2人からアドバイスが飛ぶし、

こっちも手紙を書いて、相手がやっている商品について勉強しておく。

余所の証券会社と違って相手が欲しい情報だけは

しつこいくらいにメールに郵送に電話に、連絡をとる。

適宜連絡を取っていると、「壁殴さんのとこで○億あるうちとりあえず

社長から5千万動かしていいといわれました」といわれる。

 

またそしたら勧める商品を3人で相談する。

その上で商品を提案する、で買ってもらえる。

 

結構いい循環が始まったのだ。

電話で学んだクソ会社の末路

ぼろぼろの電話帳と、○国データ、○京商工りさーち

 

片っ端から電話をする。

2周目3周目なんてすぐくる。

ひたすら電話だ。

法人でも個人でも、しるしをつけて、反応を

メモすれば、どうでもいいやつは飛ばせるし、

不在ならもう一回電話できる。

 

何度かの電話で法人の運用担当者につないでくれた会社で、

こんなこともあった。

一度目で受付はえらい横柄で出張で不在を告げられるが、

二度目は別の受付が通してくれる。

しかも顧客になるということが起きた。

一度目は、受付の人は問題のあるひとで、

二度目の人がまともだった。だからつないでくれた。

 

もしくは、こういうこともある。

受付や電話対応者が失礼な奴で、電話した日時、時間、担当者の

名前をちゃんと聞いておく。出張でごまかしていたり、不在としか言わない。

改めて電話をして初めてだと思われるので、

「○○の壁殴と申しますが、××さんとお話させていただいたとき、

今日まで出張と伺っておりましたが、またご不在なんですね」と聞いてみる。

大体受付や応対者は困る。。。

その上で「お約束もなくお電話差し上げているのは失礼なのは承知しておりますが、金融機関としての新規のお取引先様へのご案内をしております。お取引があるかどうかだけでも伺えればと思います、お取次ぎいただけないでしょうか」だけ。

ちゃんとした会社は電話をつなぐ。

顧客化した後に聞いてみたが、大体電話応対者が

拒否するのはあるようだが、徐々に調子に乗っているようだ(セールスなので)。

正直に、初めての電話であることを伝え、担当者につないでもらいたいと

言うだけでいい。

それをやらずに逆切れするとか、対応がひどい会社はごめんなさいしてきるといい。

数年たってまた電話してみると、会社の業績が悪くなってるとか、潰れてる例が多い。これは勉強になった。

やってていいこともある

1年生の間、右も左も分からないのに、

とにかくマシーンになって電話した。

電話しまくった。

飛込みよりは苦じゃない。やなやつとか

キチガイには電話をかけなくていいのである。

 

電話は嫌だったが、勉強できたのはよかった。

当時、REIT投信が流行する時期だ。

グロソブやエマソブが主流の中、可能性があった。

 

当時問題だったのは、海外リート投信の基準価格。

国内商品は前日の終値ベースで基準価格が出る。分かりやすい。

日経新聞に載っているのは、その2日前の夜中のNYの値段と為替。

これは、どこも同じだった。

では、今いくらなんだ?

これで困ってる人が多かった!!!!

 

でもある程度調べることができる。

当時はまだQUICK(株価の端末ソフト)で投信の基準価格

は見れないし、REITの個別の値段など、

まともに見る奴が少なかったのだ。

先輩と上位10銘柄を3人で分けて、決算情報などの英文は

翌日別の2人に分かるように説明できるようにし、

投信の基準価格が決まる為替を調べ、終値と比較して伝える。

これを上位10銘柄でやって基準価格ベースでやれば、

大体の次の日の日経新聞の投信欄の基準価格の見通しは立つ。

 

22時半までの米国株の寄り中テレコールにて、学んだ。

あれがなかったら、海外モノの投信が、どうやって

値段が決まるかなんて、分からなかったと思う。

 

見込みのお客さんが翌日の日経新聞を読んで拍子抜けするのである。

先輩と3人で、よくそれで飲んで語り明かしたものだ。

今でもやろうと思えばできることだ。

こういう発想は、以外にできないものだろうな。

今なら無理だ